PayPayを使っていると、「本人確認」を求められることがあります。
しかし、本人確認をしなくても普通に買い物はできるため、本当に必要かどうか迷ってしまいますよね。
この記事では、PayPayで本人確認をする必要性とメリットについて解説していきます。
また、本人確認のくわしい手順や、審査に通らない場合の対処法などもご紹介しますので、ぜひお役立てください。
PayPayの本人確認はするべき?目的と必要性
PayPayの本人確認とは、「PayPayアプリの登録を行ったのが登録者本人で間違いないか」を確認することです。
運転免許証またはマイナンバーカードの情報を提出して、アプリの登録内容と一致しているかどうかを確認します。
2023年11月時点で、全6,000万人のユーザーのうち2,500万人が本人確認済みです。
PayPayは本人確認をしなくても、買い物での支払いや残高チャージ(一部の方法を除く)、家族・友だちへの送金などはできます。
普通に利用している分には、本人確認の必要性はあまり感じないかもしれません。
しかし、本人確認をすると「使えるお店が増える・残高の出金ができるようになる」などのメリットがあるので、活用の幅が広がって便利です。
PayPayを頻繁に使うなら、本人確認しておいて損はありません。
【メリット】PayPayで本人確認するとできること
PayPayで本人確認をすると、次のようなメリットがあります。
- 出金も可能な「PayPayマネー」が使える
- 銀行口座からPayPay残高をチャージできる
- 後払いチャージの上限額がアップする
- 補償の申請がスムーズになる
- PayPay銀行等の口座開設手続きが簡略化する
それぞれについて、くわしく解説していきます。
出金も可能な「PayPayマネー」が使える
PayPayでチャージした残高は、「PayPayマネー」と「PayPayマネーライト」の2種類に分かれます。
PayPayマネーとは、出金可能なPayPay残高です。
本人確認後に、銀行口座・銀行ATM・Yahoo!フリマ・Yahoo!オークションの売上金からチャージした残高が、PayPayマネーとして使えます。
一方、PayPayマネーライトは出金できないPayPay残高です。
「本人確認をしていないアカウントへチャージ」もしくは「クレジットカードやキャリア決済でチャージ」した残高が、PayPayマネーライトになります。
ちなみに、一度チャージしたPayPayマネーライトは、その後本人確認をしてもPayPayマネーに変えられません。
お年玉やお小遣いなど、出金前提で送金するような場合には、必ず先に本人確認を済ませた上でPayPayマネーとしてチャージする必要があります。
銀行口座からPayPay残高をチャージできる
本人確認を済ませると、アカウントに銀行口座を登録できるようになり、口座からのチャージが可能になります。
PayPayでは現在、1,000以上の金融機関の口座登録が可能です。
特に「PayPay銀行」なら、PayPayアプリ内で口座の残高を確認しながらチャージできます。
また、クレジットカードやキャリア決済がなくても「オートチャージ機能」を利用できる点もメリットです。
銀行口座さえ登録しておけば、支払い時に残高が足りない場合、自動的に口座から不足額以上がチャージされます(決済時チャージ機能)。
サブスクリプションなど、定期的な支払い(自動引き落とし)が発生するサービスにPayPayアカウントを連携する場合は、原則として「決済時チャージ機能」の設定が必要です。
後払いチャージの上限額がアップする
本人確認を済ませると、「PayPayクレジット(旧PayPayあと払い)」の上限額が上がります。
PayPayクレジットは、PayPayカードの会員向けに提供されている後払いサービスです。
事前にPayPay残高へチャージすることなくPayPayの買い物に使うことができ、利用分は翌月にまとめて支払えます。
本人確認前だと上限は10万円ですが、本人確認を済ませると大きくアップします。
ー | 過去24時間 | 過去30日間 |
本人確認前 | 10万円 | 10万円 |
本人確認後 | 50万円 | 200万円 |
後払いでまとまった金額の買い物をするなら、本人確認を済ませて上限額を上げましょう。
Amazonや税金の支払いにも使えるようになる
本人確認後は、支払いの幅が広がる点も大きなメリットです。
本人確認前にチャージした「PayPayマネーライト」では、以下の支払いができません。
- Amazonでの買い物
- 税金の請求書払い
- 「PayPayマネーのみ利用可能」と記載があるすべての支払い
たとえばAmazonでは、本人確認を済ませないとAmazonアカウントとPayPayアカウントを連携できません。
税金や一部の公共料金の請求書払いも、PayPayマネーのみ可能です。
本人確認をしてPayPayマネーをチャージできるようになると、「PayPayマネー限定」で支払えるお店でも使えるようになるので、支払いの選択肢が広がります。
補償の申請がスムーズになる
PayPayでは、不正利用被害に遭った場合のための補償制度を用意しています。
第三者の利用による心当たりのない請求が発生した場合、「損害発生日から60日以内の申請であること」「初回の申請であること、または前回申請した日から1年を超えていること」などの所定の条件を満たした場合に限り、被害額を全額補償してもらえる制度です。
補償を申請する際は、フォームから申し込んだ後、本人確認を含めた審査が行われますが、事前に本人確認が済んでいるとスムーズに手続きが進みます。
PayPay銀行等の口座開設手続きが簡略化する
PayPay銀行およびPayPay証券の口座を開設する場合、あらかじめPayPayで本人確認を済ませておくと、手続きが簡略化できて便利です。
2024年2月5日から、PayPay内のミニアプリ「PayPay銀行」「PayPay資産運用」において、PayPayの本人確認済みユーザーであれば、口座開設時に必要な本人確認書類や顔の撮影などの手続きを一部省略できるようになりました。
本人確認済みのPayPayユーザーが、ミニアプリ経由でPayPay銀行やPayPay証券の口座を開設する場合、PayPay銀行では2ステップ、PayPay証券では3ステップの手続きで済みます。
PayPayで本人確認をする3つのやり方
PayPayの本人確認方法には、次の3パターンがあります。
- マイナンバーカードを読み取る方法
- 運転免許証を読み取る方法
- 免許証等を撮影する方法
それぞれの手順を見ていきましょう。
マイナンバーカードを読み取る方法
マイナンバーカードのICチップをスマホで読み取る方法です。自分で情報を入力する必要がないため、楽に本人確認ができます。
この手続きには、カード発行時に設定した6~16桁の暗証番号が必要です。覚えていない場合は、「免許証等を撮影する方法」で手続きしてください。
- PayPayアプリのホーム画面で「アカウント」を選択
- アカウント名の下の「本人確認が完了していません」をタップ
- 「マイナンバーカード」を選択
- 国籍を選択
- 「暗証番号を覚えていますか?」の問いに「はい」を選択し、年齢に関する質問に回答
- 手順を確認し「申請をはじめる」をタップ
- 職業を選択
- 利用目的を選択
- 署名用電子証明書暗証番号(6桁〜16桁)を入力
- スマホでマイナンバーカードのICチップをスキャン
- カナ氏名を入力
- 申請内容を確認
以上の手順で、申請は完了です。
暗証番号は5回間違えるとロックがかかり、市区町村での手続きが必要になるためご注意ください。
運転免許証を読み取る方法
運転免許証のICチップをスマホで読み取る方法です。
運転免許証発行時に設定した4桁の数字×2組の暗証番号が必要になります。覚えていない場合は、「免許証等を撮影する方法」で手続きしてください。
- PayPayアプリのホーム画面で「アカウント」を選択
- アカウント名の下の「本人確認が完了していません」をタップ
- 「運転免許証」を選択
- 国籍を選択
- 「はい、暗証番号で申請します」をタップ
- 手順を確認し「申請をはじめる」をタップ
- 4桁数字2組の暗証番号を入力
- スマホで運転免許証のICチップをスキャン
- 顔写真を撮影
- まばたきチェック
- カナ氏名を入力
- 職業を選択
- 利用目的を選択
- 申請内容を確認
以上の手続きで申請は完了です。
暗証番号を3回間違えるとロックがかかり、警察署や運転免許センターでの手続きが必要になるのでご注意ください。
また、顔写真撮影の際は、運転免許証の写真とできる限り同じ見た目で撮影しましょう。
まばたきチェックでは、なるべく大きくまばたきすることがポイントです。
免許証等を撮影する方法
各証明書類の暗証番号を覚えていない場合は、顔認証と本人確認書類を使って本人確認します。
手順は以下の通りです。
- PayPayアプリのホーム画面で「アカウント」を選択
- アカウント名の下の「本人確認が完了していません」をタップ
- 本人確認書類を選択
- 国籍を選択
- マイナンバーカード・運転免許証で申請する場合、「いいえ、暗証番号なしで申請します」を選択
- 手順を確認し「申請をはじめる」をタップ
- 書類の表面を白い枠内に入れて撮影
- 書類の裏面を撮影
- 顔写真を撮影
- まばたきチェック
- 利用者本人の情報を入力
- 生年月日を選択
- 職業を選択
- 住所情報を入力
- 利用目的を選択
- 申請内容を確認
以上の手続きで申請は完了です。
本人確認書類は、マイナンバーカードと運転免許証のほかに「運転経歴証明書」も使用できます。
本人確認書類と利用者本人の入力情報が異なる場合、再度申し込みが必要になる場合があるため、書類と同じ内容で申し込むようにしましょう。
PayPayの本人確認結果を確認する方法
本人確認の申請後は、審査が行われます。
結果が出るまで、最短当日~3日程度かかります。
本人確認の状況は、PayPayアプリのプッシュ通知で届くので、確認しましょう。
また、PayPayアプリからも確認可能です。
- ホーム画面の「アカウント」を選択
- 右上の「詳細」→「本人確認・口座認証欄」
「完了」になっていれば、本人確認に成功しています。
また、アカウント名の下に「本人確認済み」の表記がある場合も、本人確認完了済みです。
PayPayの本人確認は危険?申請前に気になるポイント
PayPayの本人確認にかかる時間や安全性など、申請前に気になるポイントについて解説していきます。
疑問を解消してから、申請を検討してみてくださいね。
マイナンバーカードを使うのは危険じゃないの?
PayPayの本人確認は、顔認証と身分証明書を使った「eKYC」というシステムを利用しています。
「eKYC」では、スマホだけで安全に本人確認するために、マイナンバーカードや運転免許証に内蔵されたICチップを読み取ったり、身分証明書を傾けて撮影して厚みを確認したりする方法が取られています。
本人確認書類と顔確認の両方を行うため、第三者が本人になりすまして手続きすることは非常に困難です。
個人情報の漏えいが不安な方もいるかもしれませんが、eKYCの本人確認では、マイナンバーなどの個人情報は収集されません。
また、PayPayでは「株式会社ポラリファイ」が提供する「Polarify eKYC」を導入していますが、ポラリファイでは本人確認の処理が終了すると、個人情報はすべて削除されます。
“撮影や照合の処理のために個人情報をいったんお預かりしますが、処理が終了するとすべて削除する仕組みとなっています。一切、「Polarify eKYC」にお客様の個人情報は残りません。
引用元:ポラリファイ「よくあるご質問」”
本人確認にかかる時間はどのくらい?
PayPayの本人確認は、申請後、結果が出るまで最短当日から3日程度かかります。
本人確認の状況は、PayPayアプリのプッシュ通知で届くほか、アプリの「アカウント」からも確認可能です。
「アカウント」→右上の「詳細」→「本人確認・口座認証欄」に、現在のステイタスが表示されています。
本人確認書類がない学生はどうする?
PayPayの本人確認には、必ずマイナンバーカードもしくは運転免許証(または運転経歴証明書)が必要になります。
どちらも持っていない場合は、まず居住地の自治体でマイナンバーカードの発行手続きが必要です。
PayPayの利用に年齢制限はなく、マイナンバーカードも国内に住民登録があれば誰でも発行できます。
ただし、15歳未満および成年被後見人の方は、法定代理人による代理申請が必要です。
PayPayの本人確認審査に通らない!原因と対処法
「PayPayで本人確認しようとしたけど、うまくいかない…」
そんな場合のエラーメッセージや、状況別の解決方法を解説していきます。
「本人情報の確認ができませんでした」と表示された場合
「本人情報の確認ができませんでした」というエラーメッセージが出た場合は、申請の不備が原因です。
たとえば、以下のようなポイントをチェックしてみてください。
- 申請時に入力した氏名に不備がある
- 申請時に入力した住所に不備がある
- 撮影した本人確認書類がぼやけている、見切れている
- 本人確認書類に押された訂正印に不備がある
氏名や住所は、本人確認書類と同じ表記で入力する必要があります。
特に、旧字や異体字が含まれる場合、本人確認書類と同じ表記で入力しているかどうか確認しましょう。
また、引っ越しなどで本人確認書類の住所変更をしておらず、現住所と異なる場合は、まず本人確認書類の住所変更が必要です。
本人確認書類の画像や訂正印がはっきり見えない場合も、受け付けてもらえません。
本人確認書類の印字自体が薄くなっている場合は、再発行するか、別の方法での本人確認をおすすめします。
「本人確認書類が顔写真と一致しません」と表示された場合
「本人確認書類と顔写真が一致しません」というエラーが表示される場合は、できるだけ本人確認書類と近い見た目になるよう工夫して撮影し直しましょう。
本人確認書類で眼鏡をかけている場合は、同じく眼鏡をかけて撮影します。
髪型も、できるだけ似せて撮影してみてください。
「この情報は別のアカウントに登録済みです」と表示された場合
「この情報は別のアカウントに登録済みです」と表示される場合、本人確認の申請で入力した情報が、すでに別のPayPayアカウントに登録されている可能性があります。
たとえば、以下のようなアカウントがないかどうか確認してみてください。
- 過去に使っていた携帯電話番号で作成したアカウント
- 家族が使っているアカウント
心当たりがない場合、家族など第三者のアカウントに自分の個人情報が登録されている可能性があります。
その場合、当該アカウントを解約すれば、新しいアカウントでの本人確認が可能です。
「入力した情報では更新できません」と表示された場合
PayPayではマネーロンダリングなどの犯罪を防止するため、本人確認後も、必要に応じて本人確認情報の更新手続きが必要となります。
「本人確認情報の更新に関するご案内」が届いたら、たとえ変更点がなくてもすみやかに更新手続きが必要です。
PayPayアプリ「アカウント」→右上の「詳細」→「本人確認・口座認証」→本人確認画面にある「情報を更新する」から、画面の指示に従って顔認証と本人確認書類による確認を行います。
その時に「入力した情報では更新できません」と表示された場合は、「入力した情報に誤りがある」または「第三者の情報で更新しようとしている」可能性があります。
入力する情報は本人確認書類と一致している必要があるので、よく確認の上、手続きをしてください。
マイナンバーカードや免許証が読み取れない場合
マイナンバーカードや運転免許証を読み取って本人確認する場合、本人確認書類の上にスマホを置いてスキャンします。
この時、うまくスキャンできない場合は、以下の対処法を試してみてください。
- スマホやマイナンバーカードをケースに入れている場合は、ケースから出す
- 充電器やイヤホンなどのケーブルは取り外す
- 読み取りが完了するまで動かさない
- 十分に充電してからスキャンする
- 機内モードは解除する
- 周りに金属物のないところでスキャンする
スマホの機種によっては、スマホを乗せる位置を上下左右にずらすことでスキャンに成功することもあります。
何をしてもスキャンできない場合は、マイナンバーカードや免許証を撮影する方法で本人確認しましょう。
まとめ:PayPayをより便利に使うなら本人確認しておこう
PayPayは本人確認をしなくても基本的な機能は使えますが、本人確認をした方が使い勝手は良くなります。
本人確認をすると、Amazonを含め、より多くのお店で使えるようになりますし、チャージ残高の出金もできるので便利です。
PayPayの本人確認は、マイナンバーカードか運転免許証(運転経歴証明書)、そしてスマホがあれば、その場ですぐに申請できます。
PayPayユーザーなら、早めに本人確認をしてPayPayをより便利に使いましょう!